日本マイクロソフトが、教育分野を重点市場のひとつに位置づけて、さまざまな取り組みを開始した。

 教育機関や研究機関と連携した形で、Azureを活用した教育分野向けの施策を展開。さらに、日本における独自の取り組みとして、「教育・研究クラウド支援プログラム」を開始し、全国800以上の研究機関および大学を対象に、特別価格でMicrosoft Azureを提供したり、Microsoft AzureとSINET 5を直接接続し、閉域網でのMicrosoft Azureの利用を可能にした。

 教育分野において、クラウド活用に対する関心が高まるのにあわせて、Microsoft Azureへの注目が集まっており、これも同社の教育分野への取り組みを加速させる背景のひとつになっている。

 また、同社では、全世界を対象に5月から「Minecraft: Education Edition ベータプログラム」を実施。今年5月に来日した米マイクロソフトのサティア・ナデラCEOは、同プログラムに、国内第1号として参加した渋谷区立広尾小学校を訪問し、生徒がMinecraftを使って、授業に取り組む様子を視察。ナデラCEO自らが、教育分野でのIT利活用に強い関心を寄せていることを示した。

 日本マイクロソフトでは、2017年度を「ガバメントレディクラウド元年」と位置づけ、そのなかで、教育分野へのクラウド導入を重点テーマとする。日本マイクロソフトの教育分野への取り組みを追った。

たった1日の来日中に
CEOが優先したこと

渋谷区立広尾中学校を訪れ、生徒と談笑しながら視察するマイクロソフトのナデラCEO Photo by Katsuyuki Ohkawara

 2016年5月24日。米マイクロソフトのサティア・ナデラ氏が、CEO就任以来2回目の来日を果たした。わずか1日という短い来日スケジュールのなかで、開発者向けイベント「de:code 2016」の基調講演、経団連幹部との会合、提携先であるトヨタ自動車の豊田章男社長との面談などをこなしながら、時間を割いて、ナデラCEOが足を運んだのが、渋谷区立広尾中学校であった。

 広尾中学校は、米マイクロソフトが、全世界の教育機関を対象に、今年5月から開始した「Minecraft: Education Edition ベータプログラム」に参加している。国内では、同プログラムへの参加第1号校だ。

 Minecraft: Education Edition ベータプログラムは、人気のオープンワールドゲーム「Minecraft」の教育版であるMinecraft: Education Editionを活用して、全世界30ヵ国において、選定された100校以上で実施。生徒一人一人にIDを割り当て、安全なログインと学習活動記録の管理し、教師が生徒の活動を把握することができるなど、学校での教育利用に最適化した機能を搭載している。