クレディセゾン社長 林野宏
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新券面のアメックスカード発行に加え、提携戦略も積極化させるなど、クレジットカード業界で一人、気を吐くクレディセゾン。林野社長は、「“敵は現金”だということをよく考えて、イノベーションを繰り返していけば成長は可能だ」と語る。(「週刊ダイヤモンド」編集部、野口達也)

 クレジットカード産業を取り巻く環境が大変厳しいのは事実だが、私は悲観していない。日本はショッピングにおけるクレジットカードの決済比率はまだ10%程度と低いので、成長余地はある。「敵は現金」だということをよく考えて、イノベーションを繰り返していけば成長は可能だ。利便性やポイントが付くという特典を考えても、カードが現金に勝てない理由は見当たらない。

 わが社は百貨店やスーパーの顧客をベースとして成長したことから、リテールで圧倒的な顧客基盤を獲得していることが強みだ。それにセンチュリオンのマークが入った券面のアメックスカードを提携カード会社として特別に使用できるという武器が加わり、地盤はさらに強固になった。

 特にアメックスカードは、ステータスカードとしてシェアを取れると期待している。クレディセゾンは無料カード会員が多いのが特徴だったが、会費がかかるステータスカードにも取り組んでいくよう戦略を転換した。