要約者レビュー

Photo by Ryosuke Shimizu

 本書『自分を操る超集中力』の著者であり、メンタリストとして有名なDaiGoは、テレビ出演、企業研修、経営者へのアドバイスといった仕事に加え、ニコニコ動画に週4回出演し、毎日20冊の読書をする。さらには、ほぼ毎日ジムに通い、時に海外旅行も楽しんでいる。これほど充実した日々を送れるのは、究極の集中力を発揮しているからだという。

 そんな著者も、子どもの頃は集中力に欠け、「学習障害ではないか?」と両親や先生に心配されるほどで、成績も常に下位だったという。しかしあるとき彼は、「勉強をして自分を変えよう」と決意した。闇雲に勉強する前に、心理学や脳科学の専門書で研究し、集中力の法則をまとめ上げたのである。

 本書では、心理学や脳科学の知見や著者の実体験をもとに、集中力の鍛え方や、集中力を発揮しやすい環境づくり、疲れをとるメソッドなどが、わかりやすいイラストともに解説されている。集中力が手に入れば、仕事の生産性がグッと上がるだろう。

 著者によると、どんなに疲れていても集中力を持続させるには、前頭葉にある「ウィルパワー」を枯渇させないことがキーになるという。また、「集中力は生まれつきの資質ではなく、トレーニングで鍛えられる」「脳が感じる疲労感は思い込みでしかない」などと、私たちの通念を良い意味で裏切ってくれる。「今度こそ集中力を身につけて、夢を実現させたい」。そんな決意に燃えるビジネスパーソンにとって、非常に即効性の高い一冊だ。 (名久井 梨香)

著者情報

『自分を操る超集中力』
メンタリストDaiGo著 256ページ かんき出版 1400円(税抜き)

メンタリストDaiGo
 人の心を読み、操る技術「メンタリズム」を駆使する日本唯一のメンタリスト。テレビ番組への出演多数。外資系企業の研修やコンサル、遺伝子解析企業の顧問、大学の特任教授なども務めている。

 主な著書は、『人を操る禁断の文章術』(かんき出版)、『一瞬でYESを引き出す 心理戦略。』(ダイヤモンド社)、『限りなく黒に近いグレーな心理術』(青春出版社)、『ポジティブ・チェンジ』(日本文芸社)ほか。著書累計で100万部を超える。

 本書は、自分の心を操る「行動と集中力の絶対法則」を、著者が初めて明らかにした1冊となる。