当然ながら、人気の画像共有アプリであるInstagramは使ったことがないどころか、名前さえ聞いたことがありません。Sさんのソーシャルメディアへのリテラシーはというと、フェイスブックにプロフィールを登録した程度です。

 一方、最近ではスマホ内蔵のカメラの解像度もあがり、誰もがプロ顔負けの写真が撮れるようになりました。Sさんの部下であるGさんはInstagramを普段から使っていて、写真撮影に自信があったので、業務報告でも写真だけを添付してきたのかもしれません。

 ただ、上司としてはこの報告業務を、次の注文につなげるための過程にしたいと思っています。そこで以下のようなメールを部下のGさんに送りました。

「お疲れ様。添付された写真から陳列状況がわかりました。ただ、自分の言葉で詳細を報告してくれますか?」

 とコメントして、さらに、

・各店舗の課題
・我々がこれから取り組むべきこと

 などを加えてほしいと報告書のフォーマットを添付。翌日までに返信するよう指示しました。すると、今度は最初とは違った意味でガッカリすることになりました。

 たしかに陳列状況については、追加で事細かに報告されていました。しかし、「各店舗の課題」「これから取り組むべきこと」に関しては、報告書に書かれていたのは、わからない、とくにない…という言葉だけ。対して、今回は感情的になることもなく「自分の言葉でしっかりと報告書を書くように」と指示をしましたが、すると、

「何を書いていいのかわからない。教えてください」

 とお手上げ状態だと報告してきたのです。陳列状況を事細かに文章で報告することならできる。でも、Sさんが指示したような今後に向けた課題は陳列状況から見出すことができないというのです。

 この部下の回答を聞いて、Sさんは自分の組織で業績が上がらない原因が見えてきた気がしました。一体、何が原因だったのでしょうか?