勤務中のSNS利用を取り締まるべきか
あなたはある会社の課長だ。会社は在宅勤務やリモートワークを奨励しており、社員はどこで仕事をしてもいい状態だとする。
そんななか、あなたの部下は在宅勤務をしていて、毎日せっせとSNSに書き込みをしている。
「豊洲の工事ってどうよ?」
「この本は超面白い」
「最近、小学生の間で流行っているアニメが…」
時間帯は平日のオフィスアワー。以前なら、会社で仕事をしている時間である。しかし、会社としてSNSの利用を禁止する決まりは何もない。さあ、あなたならどうするだろうか。
ここでの選択肢としては、大きく分けて3つある。
(1)「どんどんやってください」と推奨する
(2)「少し問題があるけど見逃してやろう」と放っておく
(3)「SNSは昼休みかアフター5にしてくれ。業務時間と思しき時間はNG」と注意する
私自身は明確に(2)を選ぶが、その理由は後ほど述べることにしよう。
今回はコンプライアンスや社内ルールの話がしたいのではない。SNSの利用を促進するか、排除するか、どちらの選択肢がより生産性に寄与するかを考えてみたいのだ。
在宅勤務の社員がSNSへ書き込みすることに対する反対派の論理は非常に明確だ。
「就業時間中はしっかりとPCの前に座って仕事に勤しみ、考えるべきときには考え、トイレ休憩など以外は原則として純粋な『仕事』をするべきなのであって、SNSに費やしている時間は完全に無駄。そんなことをする社員は給料ドロボーだ。それに、就業時間中のSNSへの書き込みが他の会社の人に知られれば、『あの会社はいい加減だ』という認識が広がってしまう」
就業時間中は余計なことは一切せず、仕事に集中すべきというわけだ。