こんな時、頼りになるのはやはり婦人科だ。

萎縮性膣炎からの
慢性膀胱炎

「萎縮性膣炎からの慢性膀胱炎ですね」

 ピンク色の白衣(?)が似合う美人女医から告げられたのは、早口言葉のような診断だった。

「萎縮性膣炎は更年期障害の1つです。血液検査の結果を拝見しますと、女性ホルモンの値がとても低くなっているので、そのせいで膣内の粘膜が薄くなって炎症が起きやすくなっていたんです。そうした状態で性行為をすると、粘膜が傷ついて炎症を起こしたり細菌が繁殖したりして、膀胱炎のような症状が起きます。 それが最初の症状の原因ですが、現在は、慢性膀胱炎になっています。慢性膀胱炎には、細菌が関係する慢性複雑性膀胱炎と、細菌が関係していない非細菌性膀胱炎の2種類があり、さらに非細菌性膀胱炎は、若年型と中高年型に分類することができます」

「つまり、私は今、中高年型慢性膀胱炎ということでしょうか?」

「そうですね、原因は委縮性膣炎と一緒で、女性ホルモンの分泌が低下することで起きてきます。膀胱の粘膜が変性したり、過敏になることで炎症が起きているんですね。非細菌性ですから抗生剤は効かないんですよ」

 ちなみに、中高年女性に多い膀胱炎症状をきたす病気には、膀胱を支えている骨盤底筋の緩みに起因する膀胱下垂というのもある。

 こちらも中高年型慢性膀胱炎と同様、尿から細菌が検出されることはなく、抗生剤も効かない。

 治療法は、軽度の場合には、骨盤底筋体操(肛門括約筋を閉めて肛門を引き上げるようにする)、中等度になると骨盤底筋体操と薬物(膀胱頸部の緊張を高める)の併用を勧められる。下垂が高度で尿失禁を伴っている場合は手術を行うこともある。

 骨盤底筋体操の効果については、医師によって評価が分かれるが、専門のトレーナーから指導してもらうと相当効くらしい。というのも「肛門括約筋」なるものが、自分の身体のどの部分で、どう力を入れたらいいのかは、言葉や図だけで理解するのは難しく、直に「ここに力を入れて」と指で触ってもらった方がよく分かるからだ。