父親はすでに定年退職し、現在は地元で悠々自適な生活を送っているそうで「お父さんに知られたくないし、心配をかけたくない」と彼女が思うのも無理はありません。

 俊さんは「彼女を(誕生会に)1人で行かせるべきではなかった」という後悔の念や「彼女を助けることができたのではないか」という罪悪感、そして「これから彼女にどう接すればいいのか」という不安が頭のなかで同時に駆け巡り、パニック状態に陥り「ホームで電車に飛び飛び込みそうになったことは何度もありました」。

男にLINEを送り
責任を追及へ

 俊さんは傷心の彼女に代わって、男へLINEを送りました。

「もしも妊娠したらどうするつもりなのか」

 しかし、男は「万が一、妊娠していた場合の責任の取り方」には一切、触れずに「お前に話すことはない。彼女に直接、話すから会わせてくれよ」の一点張り。事件を警察に届け出なかったためか、男は自分が性犯罪者だと自覚せず、被害者に対して平気な顔をして暴言を吐いてきました。

 万が一、レイプの被害者が加害者と直接顔を会わせたら、事件当日のことがフラッシュバックするに違いありません。そのことを逆手にとって責任逃れを図ろうとしたのでしょう。

「これ以上、彼女を傷つけるようなマネは許さない!」

 俊さんは男に対してLINEでそう憤ったのですが、彼女は事件以降、腹痛や嘔吐などの症状に悩まされており、何度も内科に通院せざるを得ませんでした。妊娠の有無を確かめるべく、産婦人科への通院も必須です。男性が今回の事件を起こさなければ、内科や産婦人科の医療費はかからなかったのだから、男が医療費を負担するのは当然でしょう。具体的には内科の医療費が7000円、産婦人科が6000円の計1万3000円。

 俊さんは「医療費はそっちで払ってほしい」と男に請求したのですが、お金の話をした途端、男のLINEは既読に切り替わるものの返事が届かなくなり、男とのやり取りは中断してしまったのです。

>>(下)に続く

>>後編『知人宅で酔った彼女がレイプ被害、怒りの彼氏がとった苦渋の行動(下)』を読む