WiiUの反省は生きるのか──。任天堂が1月13日に開催した新型ゲーム機「ニンテンドースイッチ」の発表会の会場で、同社幹部は「サードパーティー(外部のソフトメーカー)との関係は特に大事」と漏らした。
2012年12月に発売したWiiU。累計販売台数は1336万台(16年9月末時点)にとどまり、累計1億台を超える大ヒットを記録したWiiに遠く及ばず、任天堂の業績不振を招いた。その主因はソフトの不足。発売当初の主要ソフトはたった2本しかなく、出だしでつまずいて普及が進まなかった。これで、外部のソフトが集まらず、「遊べるソフトが少ない」というイメージが定着。任天堂史上、最も売れない家庭用ゲーム機となった。
13日のスイッチ発表会で任天堂が強調したのはソフトの品ぞろえだ。本体と同時に発売するソフト8本は、「ゼルダ」や「ドラクエ」など自社・他社の人気ソフトを投入する。さらに、大手50社を超えるソフトメーカーが80本以上を開発中とアピールした。
スイッチのソフト開発では、WiiUでソフトメーカーから敬遠された任天堂の独自ツールを捨て、「アンリアルエンジン」など外部の汎用開発ツールを採用。同じツールを使うソニーの「プレイステーション4」のソフトもスイッチに転用できるため、外部のソフトが増えやすくなった。