これを「お化け」と言います。花街では厄払いも楽しみながら、ということなのでしょうか。いにしえから弔いごとの多い祇園町ですが、町を上げてのハロウィーン状態はなかなかのものです。お座敷に陣取っているのですから、料理を楽しんだり、豆まきをしたり、恵方巻を頬張ったりと楽しみは尽きません。勿論ですがお客も仮装したり、普段着ないような着物で出かけたりとこれもまた楽しみの一つ。花街には一年を通して色々な行事がぎっしりと詰め込まれているのです。

 娯楽があまりなかった時代からの綿々と続く行事や遊びが、今でも行われていることがこの町の魅力であり、世界中から注目をされ続ける所以でもあるのです。文化、伝統というと難しい領域ではなかったのでしょうが、古に遊び心を加味してそれに意味を持たせて楽しませる。時代が変われども色あせない何かを感じるのでした。

 それは今日のビジネス商流のお手本が見え隠れする一場面でもあります。お座敷で学ぶ特別な日の特別な時間は、粋な振る舞いやかっこいい大人の魅力だけではなく、季節感や所作を身に着けてくれるのでした。