国民からの評価が
「最低」に近い日本の政治家
なぜ、我々は政治家をこんなに信頼していないのであろうか。自分たちで選んだ人々であるのに不思議といえば不思議である。これは、我が国特有の現象なのであろうか。それともどの国でも同じなのだろうか。そこで、今回は、政治家に対して国民はどう思っているかについての国際比較データを取り上げてみよう。
図1は、世界価値観調査と並んで有名な国際共同意識調査であるISSP(International Social Survey Program)調査における政治家への評価に関する2つの設問について、世界40ヵ国の国民の回答結果を散布図グラフにしたものである。
◆図1 世界各国の国民は政治家をどう見ているか?
散布図のX軸は、「政治家は自己利益の追求だけだ」と思っている人の比率、Y軸は、「政治家は正しいことをしていると信頼」している人の比率である。
両軸で回答分布には違いがある。X軸の自己利益の追求かについては10~90%の幅でばらついている。国民により、ほとんど一か十かの範囲で、大きく見方が分かれているのである。それに対して、Y軸の正しいことをしていると信頼しているかについては、0~60%の幅の中で、大方の国民は相対的に低い水準の範囲に収まっている。