「仕事が進まない」「今日も残業だ」「結果が出ない」……こうした問題を、すっきり解決してくれる手法がある。PDCAを超スピードで回す「高速PDCA」だ。ソフトバンクでは6万人超の社員がこの手法を使い、わずか30数年で8兆円企業を誕生させた。
9年にわたり孫社長の右腕として活躍した元ソフトバンク社長室長・三木雄信氏の話題の本『孫社長のむちゃぶりをすべて解決してきたすごいPDCA』から一部抜粋して紹介する。
そもそもPDCAはどんな仕組み?
「PDCAはどういう仕組みだっただろうか」
そういう人は案外多いのではないでしょうか。
実はきちんと回したことがない。でも、何となくPLAN(計画)、DO(実行)、CHECK(検証)、ACTION(改善)のPDCAのサイクルに沿って仕事をしたという経験はある。ただ、詳しいことはわからない。
そんな人のためにも、まずはPDCAをおさらいします。
たとえば、売上に伸び悩むコンビニがあったとします。
このコンビニでは利用者にアンケートをとった結果、売上が伸び悩んでいる原因は商品の魅力不足にあることがわかりました。店長は、さっそく新商品を入荷することに決めましたが、どのような商品が受け入れられるのか、見当もつきません。
そこで、PDCAサイクルで売れる新商品を探すことにしました。
(1)新商品の一覧から売れそうな商品を1つ選ぶ
(2)新商品の1ヵ月の販売目標を立てる(PLAN)
(3)選んだ商品を売り出す(DO)
(4)1ヵ月後、新商品の売れ行きを検証する(CHECK)
(5)売れなかった理由を分析し、より売れそうな新商品を売り出す(ACTION)
(6)(2)~(5)のプロセスを繰り返して、売れそうな新商品を探す
こうして売れそうな新商品にあたりをつけていく。すると、いつかはそのお店の売上を改善する新商品が見つかるはずです。これが通常のPDCAサイクルの基本です。