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経営者に「人材データを信じる勇気」がなければ
優秀な社員ほど会社を辞めていく

――タレントマネジメント大手「コーナーストーン・オンデマンド」に聞く

ダイヤモンドIT&ビジネス
【第140回】 2017年3月8日
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――すべての機能を自社内で開発していくのは難しくないでしょうか。買収は一切やっていないのですか。

 もちろん、外部の優秀な技術には常に目を配り、必要とあれば買収も検討します。ですが仮に買収したとしても、その企業の事業は単一サービスの中に完全に統合する方針です。たとえば一昨年ディープラーニング(人工知能)技術の企業を買収していますが、その技術はコーナーストーンのサービスの中に一体化して提供していくことになります。

教育プログラムを核に
人材マネジメントへ拡大

――タレントマネジメントというと、人材の能力評価や適材適所の人材配置、後継者選定、採用時の能力判定といった、社員のスコアを基にしたデータ分析に関心が集まっています。コーナーストーンが社員教育にこだわる理由をお聞かせください。

 CEOのアダム・ミラーが創業時に掲げたビジョンは「学びで世界を変える」です。教育が企業の成長に欠かせないものであるという信念を持って今日まで事業をしてきました。コーナーストーンの場合、教育の仕組みを提供するためには、個々の社員の能力を把握し、共有する基盤が必要だということで、タレントマネジメントの領域に拡大してきたのです。

 とはいえ、個々の企業が直面する人材に関する課題は、業態や成長のステージ、社員数などによって異なります。必ずしも「教育が最重要」というメッセージだけでは十分ではありません。採用の課題が最重要であれば、その機能を中心にお使いいただき、そこから教育を含めたすべての機能を追加していくこともできます。1つのサービスでありながら、一部分から使い始めることができる柔軟性がコーナーストーンのクラウドシステムの特徴でもあります。

 とくに大企業では、人材の課題のすべてを一度に解決しようとするのは困難です。テーマを決めて、小さなことからでもはじめるべきです。

 部分的なサービスの成功例として挙げられるのが、アマゾン・ドットコムです。彼らは採用に関して課題を持っていました。というのも、急成長する人気企業であるがために、人材募集にはたいへんな数の応募が集まります。その中からどうやって優秀な人材を絞り込むのかが問題でした。そこでコーナーストーンを使って人材の選抜をすることで成果を挙げています。

――応募が多いのなら、テストを難しくすれば優秀な人だけ残せるのではないのでしょうか。

 採用はテストだけでは決められません。面接も必要です。例えば1つのポストを募集したときに10万人応募があり、試験で1万人に絞ったとしても、1万人に面接をすることはできません。ポストに合った人を採るために、誰に面接をすべきかを自動的に絞り込む必要があります。その選抜にコーナーストーンを用いることができます。

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