「早くやらなければ!」とわかってるのに、ついつい先延ばしにしがちな「実家片づけ」は、“親が元気なうちに取り組むことが、何よりも大切”というのは、『「介護」「看取り」「相続」の不安が消える! 実家片づけ』を出版した片づけアドバイザーの石阪京子氏。実家に溢れるモノを整理し、お金を把握することで、親子ともに幸せになれるそのノウハウを、本書から抜粋・編集してお伝えします。年末年始は実家片づけのチャンスです。

「ロレックスが消えた!?」実家片づけで絶対に避けたい“トラブルの原因”Photo: Adobe Stock

よくあるトラブル「大事なあれがない、どこにやった!?」

 実家片づけに限らず、家を片づけるときに、「大事なあれがない!」と誰かが言い出すことは本当によくあるトラブルです。

 私も経験しました。その名も“ロレックス事件”。お片づけにうかがって作業をしていたら、突然、「ロレックスがない!」とおっしゃり、急遽捜索することに。結局、古いコートのポケットに入っていました。

 私は、誤解をされないように、自分のカバンは必ず玄関に置いていますし、トラブルを避けるために、私自身はゴミ袋にゴミを入れません。ご本人の手でゴミ袋に入れてもらうようにしているのです。

 けれども、片づけロケのときは不安と判断されたモノを、スタッフ全員でゴミ袋に入れていかないと間に合わないので、貴重品はあらかじめバスタブに全部入れておいてもらいます。そして我々スタッフは、お風呂の中には絶対に入りません。

絶対になくしたくない貴重品はバスタブに入れておく

 ですから、実家片づけをする際、きょうだいやお嫁さんなど大人数で片づけをするときなどは、絶対になくしたくない貴重品や、なくなると困る思い出の品などは、あらかじめバスタブに入れておいてもらうとよいでしょう。

 とはいえ、思いがけぬところに大事なモノが隠れていることはよくあります。それを間違って捨ててしまうと怖いですよね。

 だから、貴重品はあらかじめバスタブに避難させる。それに加えて、不用品を仕分けた後、ゴミ袋には親が自分で入れていき、再度確認してもらう。この二重体制で臨むと安心です。

 また、「どこにやった!?」は、収納場所が共有できていないせいで勃発することも。収納する際には、親としっかり話し合って一緒に決めていくことが大切です。

*本記事は、石阪京子さんの『「介護」「看取り」「相続」の不安が消える 実家片づけ』から、抜粋・編集したものです。