日本テラデータが、アナリティクスツールの活用における新たな提案を開始している。それは、アナリティクスの購入をやめて、いまこそ、「答え」に投資すべきだという提案だ。大手企業などを中心に、アナリティクス分野で高い実績を持つ日本テラデータが、なぜ、アナリティクスの購入をやめるべきだという提案をするのか。そして、日本テラデータが言う「答え」とはなにか。同社の髙橋倫二社長に聞いた。

アナリティクスは本当にビジネスに役立っているのか

アナリティクスを買うなと言う、アナリティクスソフト会社とは?――日本テラデータ・髙橋倫二社長に聞く日本テラデータの髙橋倫二代表取締役社長

 アナリティクス市場は、拡大の一途を辿っている。IDC Japanが発表したアナリティクス(BDA)ソフトウェア市場調査によると、2017年の国内の市場規模は、前年比9.4%増の2517億7600万円に達したという。

 ここでは、分析情報管理/統合基盤、BI/分析ツール、パフォーマンス管理/アナリティクスアプリケーションが含まれ、データウェアハウスなどのプラットフォーム分野から、CRMなどのアプリケーション分野まで、パブリッククラウド上のサービス利用に弾みがついているという。

 さらに、2022年には、3800億2400万円の市場規模が見込まれ、年平均成長率は8.6%と、継続的な成長を遂げるものと予測している。

 同社では、「企業のデジタルトランスフォーメーションへの投資が、BDAソフトウェア市場の拡大にポジティブな影響を与える」とする。

 デジタルがあらゆる領域において影響を及ぼし、企業が市場競争力を維持したり、新たなビジネスを創出する上で、デジタルトランスフォーメーションが不可欠な取り組みとなるなかで、それを支えるアナリティクスは、多くの企業の関心事だ。それが、企業におけるアナリティクスの導入を促進することにつながっている。

 だが、日本テラデータでは、「Stop Buying "Analytics" It's Time To Invest In Answers.」というメッセージを発信し、アナリティクスの購入を止め、いまこそ、「答え」に投資をするべきだという提案を行っている。

 デジタルトランスフォーメーションが企業にとって避けては通れない要素となっているなかで、アナリティクスの購入を止めるという提案は、時代の流れに逆行しているとも受け取れる。しかし、日本テラデータの髙橋倫二社長は、「これは、あらゆる企業で導入が始まっているアナリティクスを、より正しく活用するための提案」だと位置づける。