はたして「家事使用人」は
海外から呼ぶべき高度人材か

 その「高度人材」と評価された外国人のイメージは、「国内の資本・労働とは補完関係にあり、代替することが出来ない良質な人材」などであり、「日本の産業にイノベーションをもたらすとともに、日本人との切磋琢磨を通じて専門的・技術的な労働市場の発展を促し、日本労働市場の効率性を高めることが期待される人材」と描かれている。

 こうした高度人材に対しては、日本政府は複合的な在留活動を許容するほか、在留期間「5年」の付与、永住許可要件の緩和、配偶者の就労、一定の条件の下で親と家事使用人も日本に連れてくることも認められている。

 メディア関係者は世の中のことを冷静に報じるべきだ。とくに、調べればすぐに事実関係を判明できることに対してはとりわけその冷静さが求められる。近藤氏の今回の記事は、私から見れば木から落ちたサルのようなものだ。

 ところで、高度人材ポイント制による出入国管理上の優遇措置が導入されてすでに久しい。いまだに私自身は、上記の条件にある「家事使用人」がはたして、日本に連れてくることのできる高度人材なのか理解に苦しんでいる。今日も、こんなことで悩むよりは、自分で家事をさっさと片付けた方がよい、と自分に言い聞かせている。

(作家・ジャーナリスト 莫 邦富)