この例の場合、自然ななりゆきのおかげで、私のストーリーはそれ以上先に進まないうちに、暴かれました。ところが、普通はこんなふうにはいきません。

 問いかけという方法を見つける前は、このようにどんどん浮かんでくる考えを止めようがなかったのです。ちょっとしたストーリーがだんだんと大きくなっていき、人生についての考え方にまでふくらんでいくのです。人生とはいかに恐ろしいものか、世界はいかに危険かというように。私の場合は鬱状態になり、おびえて寝室から出られなくなってしまいました。

 何が起きているかということについて、検証しないまま信じ込んだ考えに基づいて動き、そのことに気づいてさえいないというのは、夢の中にいる状態と同じです。こうした夢は、往々にして厄介なものとなり、ときには悪夢にさえなります。

 そのようなとき、自分の考えについてワークをすることで、本当かどうかを検証してみることができます。ワークはいつも、不快なストーリーの数を減らしてくれます。

 その考えがなければ、あなたはどうなりますか? あなたの世界は、どれだけの検証していないストーリーから成り立っていますか?――問いかけをすることでわかります。
 


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1986年、著者自身を重いうつ病から劇的に回復させた「目覚め」以来、世界各地で何百万もの人々の心を解放した「ワーク」の基本書、『人生を変える4つの質問』の新訳。シンプルな4つの質問を投げかけるだけで、自分の中にある答えを見出し、悩みや心の問題が解決する。対話の実例から、読者が心の解放を追体験できる。

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