取材する側としては、彼女の事情を聞いてモンスター人事とは思えなかった。しかし、もし自分が「投げやり異動」の対象者となっていたら、「モンスター的な対応をされた」「自分は被害者だ」と感じ、彼女及び人事部全体を恨めしく思っていた可能性はある。

給料や残業代を全社メールに
個人情報をまき散らす人事部

 元・人事が打ち明けてくれた人事の「闇」に続き、モンスター度・中級(筆者独自の判断)の事例を見ていこう。以降は人事部に会社員人生を左右される側の、非・人事部の人々が登場する。

「2年前まで正社員として勤めていたスーパーで、人事部が起こした個人情報漏えい事件がありました。事件というと大げさに聞こえるかもしれませんが、結構な騒ぎになりました。人事部の女性が、幹部に送るつもりだったメールを、宛先をなぜ間違えたのか“全社”にしてしまって、本文に記載された特定の社員の基本給と当月の残業代が、会社全体に晒されたことがあったんです。

 基本給や残業代という取り扱い注意な情報を漏らしてしまった人事と、全社に自分の収入をバラされてしまった社員は、もともと反りが合わなくて、意図的にやったんじゃないか……と噂になっていました」(40代女性)

 うっかりミスだったとしても十分に問題だが、もし故意によるものであったなら、なんとも恐ろしい話である。人事だからこそ知り得た情報を武器に、相手を貶める行為をしているに他ならないといえよう。

「海外長期出張のときに、連れ込み宿で有名なホテルを手配されていたことがあります。何度も『ホテルを替えてほしい』と訴えたにもかかわらず、手続きが面倒くさいのか、まったく応じてくれない人事。メールが無視されることもありました(苦笑)。結局3ヵ月間、台湾でラブホテル暮らしですよ。ひどい話でした」(30代女性)

 自分の仕事をまっとうしない人事の例。こちらも嫌がらせでやっていたとしたら、相当たちが悪い。