東芝の四日市工場でスピーチする米ウエスタンデジタルのスティーブ・ミリガン最高経営責任者(2016年7月)

 独立志向の強い東芝の半導体部門からは「WDの傘下に入れば全て取り込まれてしまう」と警戒する声も漏れる。

 出資の候補には、米アップルや台湾の鴻海精密工業も挙がるが、「本気でメモリーの巨額投資をやるつもりがあるようには見えない」(東芝幹部)ため、一部出資はあっても主力の売却先にはなりにくい。この結果消去法的な選択で残る現時点での有力候補は「投資ファンド」(同)しかない。

 だが、その選択にも「拒否権」を携えたWDが目を光らせる。東芝のメモリー事業の売却に至るパズルは複雑さを増している。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 村井令二)