日本の人口減少問題を「世界最先端」と評した、サンフランシスコ連邦準備銀行のジョン・ウィリアムズ総裁 Photo:REUTERS/アフロ

 この4月4日で、黒田東彦総裁率いる日本銀行が実施している異次元金融緩和策は5年目に入る。

 4年前に日銀は「マネタリーベースを2年で2倍にして、インフレ率を2%に引き上げる」と宣言した。当時130兆円台だったマネタリーベースは、今や3.3倍の440兆円台に達した。米連邦準備制度理事会(FRB)や欧州中央銀行(ECB)よりも圧倒的に大胆な緩和策が行われているのだが、期待された効果はなかなか表れてこない。

 民主党政権下の2012年に比べれば、為替レートは円安水準にあり、企業業績は上向き、株価も高い。しかし、この4年間の世界経済の回復に日本経済が助けられてきた面も多分にある。

 4年前はまだQE3(量的緩和策第3弾)を実施中だったFRBだが、米経済の改善を反映してこの3月に3度目の利上げを決定した。ECBも欧州経済の回復を受けて昨年12月にQEの縮小を決定し、マリオ・ドラギECB総裁は3月の記者会見で「デフレ勝利宣言」を行った。年内にマイナス金利政策の縮小に着手する可能性も出てきた。

 対照的に日銀は、今のマイナス金利政策と、10年物国債の金利をゼロ%近辺に誘導する政策を粘り強く継続することを強調している。FRBやECBと違って、緩和策による景気刺激効果が得られていないからだ。