コンビニのコーヒーマシンの前にアイスコーヒーを求める行列ができる陽気になってきた。そんな他社の動きにもわれ関せず、ミニストップにはソフトクリームづくりに情熱を傾ける「ソフトクリームマイスター」なる達人が、のべ約3万2000人(2017年度)もいる。「ソフトクリームマイスター」とは、どんな制度なのか。その目的は何か。現場を見に行ってみた。(コンビニジャーナリスト 吉岡秀子)
「ソフトクリームのプロ」を認定する
「マイスター制度」
平日の午後3時。千葉市内のミニストップを訪れた。
昼のピークを過ぎ、イートインコーナーには休憩中らしきビジネスマンがアイスコーヒーを片手に、思い思いの時間を過ごしている。まったりとした店内の雰囲気に、一瞬ここがコンビニであることを忘れそうだ。
事前に同社の広報担当者から仕入れた情報によると、ミニストップが加盟店の従業員や社員に「ソフトクリームのプロ」を認定する「ソフトクリームマイスター制度」を導入したのは2003年。
ミニストップ社員は全員、受験を義務づけられているそうで、厨房にいた入社2年目という女性の制服の胸にもマイスターの証であるバッジが輝いていた。
そもそもミニストップがここまでソフトクリームにこだわるのはなぜなのか。