「2017年最大の政治リスク」といわれた仏大統領選挙を無事に通過。市場はひとまず波乱の展開を回避した Photo:123RF

大型連休前後に待ち受けた幾つもの注目度の高いイベントを通過した後、高値圏を保ってきた日経平均株価。市場関係者の間には楽観的なムードも漂うが、そうは問屋が卸しそうもない。この先には、三つの不安が横たわっているからだ。(「週刊ダイヤモンド」編集部 竹田幸平)

「セル・イン・メイだなんて、さすがに今年は当てはまらないでしょう」──。

 ある国内機関投資家は自信ありげに語った。この「5月に売り抜けろ」とは有名な相場の格言だが、目先の外部環境に対して、市場関係者の間には、いつになく楽観的なムードが広がっている。実際、日経平均株価は今月に入って年初来高値を更新し、その後も2万円の大台近辺をうろつくほどだ。

 思えば、日本の大型連休の前後には、世界の金融市場を揺るがしかねない注目の“イベント”が、めじろ押しだった。

 欧州連合(EU)離脱への道筋がつきかねなかった仏大統領選挙や、米国の利上げ動向を占う上で重要な米雇用統計。さらに米政府の閉鎖シナリオが現実味を帯びた4月末の暫定予算期限に、日米欧の中央銀行の金融政策会合……。

 だが、ふたを開ければ仏大統領選では中道系のマクロン氏が大勝し、最大の懸案事項だった「フレグジット(仏EU離脱)」の道を回避。4月の米雇用統計では焦点となる農業分野以外の就業者数が市場予想を上回り、FRB(米連邦準備制度理事会)が6月に追加利上げするとの観測が強まった。