先日、日銀がサマータイムを一部で導入し、7月1日~9月末まで就業時間を午前7時50分~午後4時20分にすることが報じられた。節電対策の一環としてサマータイムを導入する企業が相次いでいる今夏。実際にサマータイムで働いているビジネスパーソンたちは、どのように感じているのだろうか。インターネット調査会社のマクロミル(東京都港区)が調査した。

 調査期間は2011年6月9日~10日。調査地域は埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県。勤務先にサマータイムが導入され退社時刻が早くなった会社員・公務員(マクロミルモニタ会員)、300人(男性203人、女性97人)を対象に、インターネットリサーチで実施。

導入「よかった」は約半数
プライベート面でのメリットは多いが…

 まず、勤務先にサマータイムが導入されて「よかったと思うか」を聞いたところ、「よかったと思う」(25.3%)、「ややよかったと思う」(26%)と、「よかった」と回答した人が半数を若干ながら上回った。このほか、「どちらともいえない」(32%)、「あまりよかったとは思わない」(10%)、「よかったとは思わない」(6.7%)という結果に。

 サマータイム導入後に感じているメリット・デメリットを複数回答で聞いたところ、メリットとして最も多かったのは「自分の時間が増える」(41%)。このほか、「朝型の生活で健康になる」(28.3%)、「家族と過ごす時間が増える」(28.0%)、「通勤電車が空いている」(26.7%)、「平日にショッピングできる」(23.0%)などを選んだ人が多かった。しかし、「自宅の消費電力が減った」と答えた人は、7.3%にとどまった。

 デメリットについては、「朝の出社前の時間が慌ただしい」(25%)、「睡眠時間が短くなった」(23.3%)、「取引先と営業時間が合わない」(16.3%)、「朝型の生活サイクルになれない」(13%)、「社内で打ち合わせなど時間が合わない」(12.7%)など。メリットについてはプライベート面、デメリットについては仕事面を挙げる人が多いように見える。

 ただし、サマータイム導入のメリットを「特にない」と答えた人はわずか2%だったのに対し、デメリットを「特にない」を答えた人は29.3%。導入について「良かった」と答えた人こそ半数にとどまったものの、前向きに捉えている人の方が多いと言えそうだ。