「駅メロ」という言葉をご存じだろうか? 通勤・通学・移動の際に、誰もが一度は耳にしたことのある「駅の発車メロディ」ならびに「駅の接近メロディ」の略称だ。人気テレビ番組「マツコの知らない世界」(TBS系列、2017年5月23日放送)で取り上げられたとたん、「駅メロ」はYahoo!検索キーワードランキング1位(同日23時時点)となり、今話題となっている。あのマツコ・デラックスさんの興奮した「メロディ」、なぜ私たちは駅メロに心惹かれるのか。同番組で駅メロの世界を紹介し、自ら「駅メロ」を耳コピ(耳で聴いた音を楽譜に起こ)した『鉄のバイエル』の著者でもある松澤健氏に話を伺った。(撮影/宇佐見利明、まとめ/編集部)

あのマツコ・デラックスさんも興奮した「駅メロ」の魅力とは? Photo:milatas-Fotolia.com

駅メロは鉄オタのものだけじゃなかった!

松澤健(まつざわ・けん)
神奈川県生まれ。横浜国立大学大学院工学府修了後、楽器メーカーにエンジニアとして入社。動画投稿サイトにアップしている動画は合計で2000万アクセスを超える。「駅メロ」の楽譜集である著書『鉄のバイエル』は現在15刷、この分野としては異例のヒットを記録。日本テレビ「行列のできる法律相談所」、テレビ朝日「タモリ倶楽部」、TBSテレビ「マツコの知らない世界」ほか、テレビ、ラジオ番組にも多数出演。(株)スイッチより、ファミコンアレンジの発車メロディを着うた配信中。古いゲーム音楽にも造詣が深く、ライブ活動なども精力的におこなっている。松澤健ホームページ: http://mt-kn.com

―― 先日(2017/5/23放送)の「マツコの知らない世界」(マツコの知らない駅メロの世界)は、大変な話題となりました。

松澤 そうですね。放送日の翌週の土曜日(6/3)に放送された「王様のブランチ」内のTBS瞬間最高視聴率ランキング(5/22~28)にて私の出演シーンがなんと第4位に入りました。こうした数字を見ると、反響は大きかったようです。

―― 駅メロというと、いわゆる鉄道オタクの人が好きなトピックかと思いきや、じつに多くの人たちがTwitter等で駅メロに反応していました。駅メロが、あれほど大きな反響を得た理由は何だと思いますか?

松澤 多くの方が一度は耳にしたことのある「メロディ」であったことでしょうか。
 番組放送後、特に印象的だったのは、「懐かしい!」というコメントが多かったことです。たとえば、今は地方に住んでいるけれど、大学時代は東京だったので通学時によく耳にしていたとか、関東近郊ご出身で今は関西勤務の方など、かつて都内の電車を利用していた人たち。
 番組で演奏しました10年、20年前の駅メロを耳にして、一気にその頃の思い出がよみがえったとコメントされていました。司会のマツコ・デラックスさんも、最近の駅メロはご存じありませんでしたが、10年、20年前は総武線などを利用されていたようで、とても懐かしがってくださいました。
 駅メロそのものは、普段から意識的に聴こうと思って聴いている人は少ないと思います。ですが、改めて耳にすると「知ってる!」「聴いたことがある!」「懐かしい!」となるようですね。毎日何度も耳にしているうちに、無意識のうちに覚えてしまっているのかもしれません。