古賀 福田さんのときに渡辺さんが採った手法は、自民党の中で反対派のほうがずっと多くても、渡辺さんが引っ張って案をつくり、みんなが見ている前で「総理どうしますか、やりますか、やめますか?」と聞くのです。そうすると総理は本当はやりたくないのだけれども、ここで改革をやめるっていうと、全て自分の責任ということになって支持率下がるから、「やるしかないか」ということになる。

高橋 すでに話したように制度改革基本法はプログラム法なので、目標を実行するために、 「国家公務員制度改革推進本部事務局」というのが設置される。そして古賀さんが、そこの審議官になる。

古賀 着任したのは、2008年の7月28日です。

高橋 私は何人か本当に改革に取り組もうとする人がいれば回ると、実は思っていたわけです。全員が前向きということはあり得ないから。各省庁から事務局に来る人というのは、はっきり言って改革つぶしのために出向させられている人ばかり。そこで仕事してしまったら、多分、各省庁に戻れないという話になってしまう(笑)。だからはっきり言って、みんなサボタージュする。あのときの事務局長はどなたでしたか?

古賀 事務局長は立花(宏)さんで、経団連専務理事だった方です。次長が二人いて、一人は民間の人で、で、もう一人が元総務省事務次官の松田(隆利)さんでした。

高橋 あ、そうだ松田さんでしたね。

古賀 結局、松田さんが元次官で大物だし、官邸のことも役所のこともよくわかっているので、事実上は彼が仕切るという形になった。

 松田さんは、官僚の中では改革派かもしれないということで、事務局に呼ばれたのですね。どうしてそう見えるかというと、総務省で行政改革などをやっていた。総務省は行革などをやる場合に、自分の所管の業界を持っていないから、割合に改革派に見える。ところが、実際は間接的に、各省からのいろいろな天下りポストを提供してもらうのです。