1300万円超のクーペ、レクサスLCが発売された。世界のラグジュアリークーペのなかでも、独自の価値を持ち、クオリティの高さが光る。ユニークな組み立て方式を誇る工場も見学して、自動車ジャーナリストがその魅力を解剖する。
LCがすごくいいのは
プラットフォームに秘密が隠されている
開発者は胸を張っていい、そう思えるクルマになった
小川フミオ(O) いま最も評判のクルマはレクサスの新型車、LCではないでしょうか。クーペという見た目もいいし、なにより走りがいいですね。
松本英雄(M) LCは根本の作りまで、従来とは一線を画していると感じられるクルマです。開発にお金をかけて、しかもそれがしっかり結果に結びついています。
O その秘密はクルマの土台になるプラットフォームが新開発で、しかもその性能が高かったから、ということになるでしょうか。
M 開発者は胸を張っていいと思いますよ。ようやく世界のライバルの仲間入りができるクルマが出来たとわたしは評価します。
O レクサスLCのラインナップは大きくいって2つのモデル構成。5リッターV8ガソリンエンジンのLC500と、3.5リッターV6エンジンと電気モーターによるハイブリッドのLC500hです。どっちが気に入りました?
M 圧倒的に燃費がいいのはLC500hですね。メーカー発表値でリッターあたり15.8キロです。新しい世代のユーザーはランニングコストを気にするはずなので重要な要素でしょう。欧州ではキロあたりのCO2排出量規制がありますから、高級車のオーナーも社会意識が高いひとは燃費をかなり意識しています。
O 実際に走らせても意外なほどパワフルです。この手のラグジュアリークーペでハイブリッドなんて必要なの?というと、松本さんが話したように実際に必要とされていて、LCはユーザーを失望させない出来だというわけですね。
LEXUS Column 01
レクサスLCはこんなクルマ
レクサスLCは2017年3月16日に発売された2ドアの2プラス2シータークーペ。3.5リッターV型6気筒エンジン(最高出力220kW、最大トルク356Nm)に電気モーター(最大トルク300Nm)を組み合わせたハイブリッドのLC500h(1350万円~)と、5リッターV型8気筒ガソリンエンジン(351kW、540Nm)のLC500(1300万円~)。全長4770ミリ、全幅1920ミリ、全高1345ミリ。(税込)