2017年前半の大ニュースはインテルによるモービルアイ買収

 イスラエルと言えば、本連載でも何度かお伝えしている通り、年間800~1000社のスタートアップが生まれるだけでなく、年間100社程度のスタートアップ企業が買収される新陳代謝が盛んな国である。そのスタートアップ企業の買収総額は、2015年、2016年で各年1兆円を超えている。

 2017年も半年が経過しようとする現在、40社程度のスタートアップが買収されている。その中でも、インテルが自動運転関連市場で約8割のシェアをもつモービルアイ社を150億ドル(日本円で約1兆6500億円)で買収したニュースはインパクトが大きかった。

 自動車関連で後れをとっていたインテルとして、今後の巻き返しがありそうである。

 その他にも、デルはセキュリティ関連企業のコミリオン(Comilion)社の買収、マイクロソフトはセキュリティ関連のヘクサダイト(Hexadite)社の買収、GEはIoT関連のニュレゴ(Nurego)社の買収、ヒューレット・パッカードが仮想化技術のシンプリビティ(SimpliVity)社買収、アップルが、顔認証関連のリアルフェイス(RealFace)社を買収するなど、相変わらずイスラエルのスタートアップに対するグローバル企業の関心は高い。