マンスリーレポートを
見て自分で計算できる!

 では、新著『あなたの毎月分配型投資信託がいよいよ危ない!』で使用した、安全な毎月分配型投資信託を選ぶための分析方法をご紹介します。

 まずは、「毎月の分配金を投資対象からの利子や分配金でどのくらい賄われているか」です。この割合を計るには、毎月分配型投資信託のマンスリーレポートに着目するのです。そして、同レポートに記載されている「直接利回り」あるいは「配当利回り」をピックアップします。その利回りを毎月分配型投資信託の時価である基準価額にかけ、計算された数値を12ヵ月で割ることで、1ヵ月当たりのインカムゲインを計算できるのです。1ヵ月当たりの分配金が計算できたら、その金額を毎月の分配金で割れば、毎月の分配金の内、どのくらいの金額がインカムゲインで賄われているのかがわかるわけです。

 計算自体はシンプルですが、専門用語が出てくるのでビギナーの方には少々難しく感じるかもしれません。この割合を『あなたの毎月分配型投資信託がいよいよ危ない!』では「分配金健全格付け」と称して10段階で評価していますので、その結果だけでも参考にしていただければと思います。あなたが保有していなくても、親が保有している毎月分配型投資信託の分配金健全格付けを確認してみてください。

 新著のタイトルは注意喚起を促すものですが、毎月分配型投資信託を上手に使ってもらいたいというのがいちばんの本音です。ややもすると、同投信には季節はずれの北風が吹き荒れていますが、きちっと商品内容を分析すれば、心地好い日ざしを浴びてすくすくと成長している良好な毎月分配型投資信託がきっとみつかるはずです。