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コンテンツ業界キャッチアップ

カプコンの開発統括トップ、一井克彦専務に聞く
世界市場での闘い方とゲーム業界の真のチャレンジ

石島照代 [ジャーナリスト]
【第20回】 2011年8月2日
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 市場拡大に寄与しているのは、ネットコミュニティです。「フェイスブック」などのソーシャルメディアと一体不可分となって、巧みなプロモーションとともにビジネスが拡大しています。

 コミュニティといっても、フェイスブックのページをただ作ればいいわけではありません。その時に大切なのは、ユーザーさんとの関係を発売後も長く保てるコミュニティをいかにつくれるかということです。そこをどう積極的に捉えていくかによって、生き残れるかどうかが決まってくると思います。ファンの皆さんがもっと楽しめるための場やアイテムの提供はもちろん、イベントも開催しながらコミュニティを活性化しなければならない。

 小野や小林の活動を見てもらえれば一目瞭然ですが、もちろん手間はかかりますよ。でも、コンテンツビジネスはそういうものだと思いますね。

石島:つまり、メーカーが一方的に押しつけるのではなく、ユーザーとメーカーが相互的に作用していくのが、ネット時代におけるコンテンツビジネスのあり方であると。

一井:私はそう思います。

パッケージビジネスは時代遅れか?
瞬間的な勢いだけをみて断定するのは拙速

石島:コミュニティといえば、議論から外せないのがSNS(ソーシャルネットワークサービス)ゲームビジネスですが、この市場が浸食したため家庭用ゲーム機市場が落ち込んでいるという報道もよく耳にします。

一井:この話は、日本市場が世界市場を代表している訳ではありませんから、地域別に話を分けて議論する必要があります。

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石島照代
[ジャーナリスト]

1972年生まれ。早稲田大学教育学部教育心理学専修を経て、東京大学大学院教育学研究科修士課程在籍中。1999年からゲーム業界ウォッチャーとしての活動を始める。著書に『ゲーム業界の歩き方』(ダイヤモンド社刊)。「コンテンツの配信元もユーザーも、社会的にサステナブルである方法」を検討するために、ゲーム業界サイドだけでなく、ユーザー育成に関わる、教育と社会的養護(児童福祉)の視点からの取材も行う。Photo by 岡村夏林

コンテンツ業界キャッチアップ

ゲームソフトをゲーム専用機だけで遊ぶ時代は終わった。ゲーム機を飛び出し、“コンテンツ”のひとつとしてゲームソフトがあらゆる端末で活躍する時代の、デジタルエンターテインメントコンテンツビジネスの行方を追う。

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