安倍内閣の支持率低下により、内閣改造で橋下徹氏や小泉進次郎氏の入閣が噂されている 写真:日刊スポーツ/アフロ

 安倍晋三政権の支持率が急落している。各種世論調査では軒並み30%台に下落し、政権維持の「危険水域」とされる20%台が迫ってきている。与党は、森友学園・加計学園の問題を長引かせないために、「テロ等準備罪法案」の強行採決に踏み切り、通常国会を強引に閉会させた。さらに、都議選期間中の豊田真由子衆院議員の大暴言、稲田朋美防衛相の非常識な発言も問題となり、国民の怒りを買った。都議選は自民党の大惨敗となった(本連載2017.7.4付)。

 高支持率を維持し、「安倍一強」と呼ばれる長期政権を築いてきた安倍政権が、突如支持率下落に直面したことで、政界には様々な憶測が流れ始めている。

過去の政権崩壊事例とは違う
圧倒的な「多数派」の威力

 安倍政権の支持率が急落したことについて、メディアや識者は、にわかに安倍政権の「危機」を煽り立てている。おそらくその時に念頭に置いているのは、過去の政権崩壊の様々な事例だろう。