カロリーが高いから、肉や魚はもちろん、おかずは食べず、お酒も飲まず、ゼロカロリー飲料だけ。なのに、中性脂肪が高く太り気味で、「カロリーの摂取量を減らしているのに、なぜかやせない」というわけです。

 カロリーだけ見れば、1日1000キロカロリー程度。30~60代男性のカロリー必要量2400キロカロリーの半分以下です。それなのに、やせないのです。

 気持ちは痛いほどわかりますが、当然と言えば、当然の話。

 なぜなら、「カロリーの摂取量を減らせば、やせるわけではない」からです。

飲酒が原因でない肝炎も
間違ったダイエットが原因

 食べ物に含まれる3大栄養素のうち、炭水化物、タンパク質は1グラムあたり4キロカロリー。 肉、魚、豆類などに含まれる脂質は、1グラムあたり9キロカロリーと2倍以上。だから、「カロリーが低いもの」という基準で選ぶと、おにぎり、菓子パン、カップラーメンなどといった、炭水化物の単品メニューになります。

 こうしたものを食べ続けると、体の組織や筋肉、血液などをつくる必須アミノ酸と、必須脂肪酸がまったく摂れない「栄養失調状態」になります。すると筋肉はもちろん、代謝を司るホルモンや食べ物を分解する消化酵素も減り、基礎代謝が落ちて、太りやすい体になるのです。

 代謝とは、運動をしたり、体温を保ったりするためのエネルギー消費のこと。ダイエットに重要なのは基礎代謝で、「1日の消費エネルギーの6割」を占めます。

 代謝が落ちれば太りやすくなり、栄養素が不足すれば不調が現れるのは自然の流れ。

 1個あたりのカロリーの低さから選ばれる菓子パン、スナック菓子は、最も血糖値を上げ、太りやすい「糖質加工食品」。これが中性脂肪増加の原因の1つです。

 最近、若い女性に、お酒を原因としない肝炎「ナッシュ」が増えていますが、こうした間違ったダイエットによる糖質の摂りすぎが原因とも言われています。

 カロリーが怖くて人との食事も敬遠するようになったら、ストレスはたまる一方。

 まったくハッピーではありませんよね。食事は本来楽しいもののはず。

 本連載で紹介してきた「居酒屋ダイエット」では、タンパク質や脂質を必ず食べるようにします。脂の乗ったマグロもステーキもOK。いつもどおり仲間と食事を楽しむことができます。

 おいしく、楽しく、飲んで、食べて、やせる――。間違ったカロリーの呪縛から解放され、楽しく理想の体を手に入れましょう。

(管理栄養士 松田真紀)