痩せない、朝起きられない、二日酔いがつらい……。なかなか思い通りにならない、自分の体。とくに冷夏の今年は、調子が狂っている人も多いのではないでしょうか? そこで、人体の仕組みをわかりやすく解説した書籍『からだ事件簿』から、大人も知らない体との「上手な付き合い方」をご紹介します。

そもそも、二日酔いはなぜ起こる?

 頭痛や吐き気といった辛い二日酔いの症状は、せっかくの楽しいお酒の記憶を後悔に変えてしまいます。

 じつは、お酒に含まれるアルコールは、体に留めておくと害になる成分。それを分解して無害な成分に作り変えてくれるのが、肝臓です。肝臓とは、いわば「ハンター」のような臓器。次々と体内に送り込まれるアルコールを、どんどん処理していきます。

でも、アルコールを分解するのは、決して楽な仕事ではありません。
アルコール(有害) → アセトアルデヒド(有害) → 酢酸(無害)
このように、2段階を経て、やっと無毒な成分になるのです。そのため、アルコールの量が肝臓のキャパを越えると、分解しきれなかったアルコールやアセトアルデヒドが脳や心臓に運ばれてしまいます。

 脳がアルコールで麻痺した状態が、いわゆる「酔っ払い」。そして、脳にアセトアルデヒドが残留して、悪さをしている状態が「二日酔い」です。

二日酔いの原因と、意外な解消方法とは?

どうすれば、二日酔いを撃退できるのか

 二日酔いを解消するためには、体の中に残ったアセトアルデヒドを追い出す必要があります。その時の状態や体質にもよりますが、こんな対処法を知っておいてもいいかもしれません。

方法(1) 水をたくさん飲む
よく言われることですが、非常に効果的です。お酒を飲んだ翌日は血液がドロドロ。そのため、水分を補給して、アセトアルデヒドを流れやすくすることが重要です。

方法(2) グレープフルーツジュースを飲む
グレープフルーツジュースに含まれるフルクトースという物質が、アセトアルデヒドの分解を助けてくれると言われています。

方法(3) 柿を食べる
柿に含まれるタンニンには、アルコールやアセトアルデヒドとくっつく性質があります。そのまま、尿や汗と一緒に体外に排出されるため、効果が期待できます。