シリーズを嗜んできた勇者暦二十数年のAさん(33歳男性/証券)に、新作ドラクエ11の感想を尋ねたところ、開口一番こんな返事があった。

「勇者になることの重さ、責任、決意。痛みと戦い、待ち受ける困難を克服していく覚悟……。勇者になるには、それら全てを負う勇気、そして『世界を救いたい』というシンプルな願望の強さが試される」(Aさん)

 どうやら新作のせいでだいぶテンションが上がっている様子で、すっかり「勇者」として仕上がっている。シンプルに本作についての感想が聞けるまで、しばしAさんの「勇者になる勇気」についての話を清聴した。さて、肝心の「11」への感想は以下の通り。

「最初のタイトル画面で『ついに冒険が始まる…!』と全身に鳥肌が立ち、気がつけば滂沱の涙を流していた。ゲームはその時々の話題作をたまにプレイする程度でそれなりに楽しんでいるつもりだったけど、まさかドラクエ11はオープニングから自分がこんなふうになるとは想定していなかった」

 ゲームが始まる前からこの様子ではかなり期待値が高かったようにうかがえる。実際プレイが始まってみてどうだったのだろうか?

「期待値をずーっと上回っていかれているのがおそろしかった。もちろんいい意味で。ワクワクしかない。仲間が増えて行き、冒険を一緒にしていくということ。仲間のことを深く知り、さらに絆が強まっていく過程。今作は特にキャラがそれぞれみんな良くて、エピソードを知る度いちいち泣いてしまい、それとストーリーが秀逸すぎてそっちでもすごく泣かされるし、シリーズファンを歓喜させる仕掛けなんかもあって号泣させられ、本当によく泣かされる作品だった」

 出社してパンパンに腫れた目を周囲に心配されたAさん。最初は「ものもらい?大丈夫?」と聞いてきた周囲はやがて事情を飲み込み、「冒険大変そうだね」「日経(平均)悪いんで、ぜひ勇者として世界の経済を救ってください」といった声をかけてくるようになったそうである。