新刊『海外出張/カタログ・ウェブサイト/展示会で 売れる英語』では、海外に製品やサービスを売り込みにいったとき、海外バイヤーが「この日本人、できる!」と思わずうなるような、商談プロセスごとに必要な英文フレーズだけまとめています。その一部を紹介していく本連載。今回は、こちらの希望や要求を伝えるときの英語です。

海外に製品を売りに行って、英語で希望や要求を失礼なく伝える便利フレーズとは?英語で希望や要求をスムーズに伝えるには?

 そもそも日本人相手であっても、希望や要求を明確に、しかも失礼にならないように伝えるのは難しいものです。まして外国人相手だと、余計に気を使います。

 たとえば、資料を請求したり、アポイントをとったり、価格交渉をしたり……希望や要求を伝える場面は商売において避けて通れません。明確にこちらの用件を伝えつつも、失礼に当たらないようにしたい。そんなとき、どうすればよいでしょう。Please という言葉をつけても、場合によっては威圧的に聞こえたりするので注意が必要です。

 英語に敬語表現はないという人もいますが、そんなことはありません。堅苦しすぎず無礼でもない、絶妙な距離感の英語を話すには相応の英語力が必要ですから、慣れない最初のうちは丁寧な物言いを学んでおくほうが無難だし、応用範囲も広いはずです。今日は、そのために使えるフレーズを2つ紹介します。

◆丁寧にお願いしたい:I would very appreciate it if you could…

 まず覚えておきたいのが、「I would very appreciate it if you could….(あなたに….をしていただけるとうれしいです)」という表現です。

 これは外国や外資系企業で働くことになると、まっさきに覚える表現ではないでしょうか。丁寧に何かをお願いするときの言い方で、幅広く応用できるので、ぜひとも覚えておきましょう。

I would appreciate it if you could meet me at the health exhibition in Paris next month.
(来月、パリでの健康展示会で私とお会いいただければありがたいです。)

 会話になると、次のような感じです。

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A)I would very appreciate it if you could send me more information about your company.
(あなたの会社について、さらなる情報を送ってくだされば有難いです。)

B)Do we need to send you our financial statements as well?.
(財務諸表も送る必要がありますか?)

A) You don’t have to. Just a corporate brochure, information on your product line and main clients would be fine.
(その必要はありません。会社案内のほか、取扱製品と主要顧客の情報で十分です。)

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 上の会話例にもあるように、こちらの要求に過度に答えようとする人には、「You don’t have to. (その必要はありません)」と言ってあげましょう。これも使えるフレーズです。

◆堅苦しすぎずお願いや確認をしたい:I am just wondering if …

 続いて、あまり丁寧すぎず堅苦しくない形で、希望や要求を伝えたい場合もあるでしょう。

 そんなときに使えるのが、「I am just wondering if ….(….でしょうか?/…かしらと思ったのですが。)」というフレーズです。カジュアルに先方に確認したいときや、お願いごとをするときにも使います。

I am just wondering if we could visit your company in July or August.
(7月か8月に我々で御社を訪問できればと思ったのですが。)

I am just wondering if you read the product brochure that I sent last month.
(先月に送ったお送りした製品説明書を読んでいただけたでしょうか?

 いかがでしたか?
 この2つのフレーズを覚えておけば、資料請求でも価格交渉でもかなり多くの場面で使えるはずです。