そして、長谷川氏の著書によると、「性的な関係」とは“性器の挿入を伴う行為”が条件であり、それが不貞行為かどうかの境界線になる。さらに重要なこととして、1度だけの性交では裁判所は離婚を認めないこともあるが、継続的な性交は離婚原因としての不貞行為となるようだ(もちろん、いろいろな条件で変わることもある)。

 そのため、たとえば夫が風俗に継続的に通って、同じ女性と性行為に及んでいた場合、妻は夫に対して慰謝料請求を認められる可能性があるという。風俗であれ、それも民法では「不貞な行為」に当たりうるからだ。

「不倫によるリスクとしてまず考えられるのは、離婚や慰謝料の請求です。慰謝料の相場としては、100万300万円ほどでしょうか。さらに、ダブル不倫の場合はリスクが倍になります。不倫相手の配偶者からも賠償請求をされるかもしれないからです」

はるか昔の不倫相手に脅されることも?
不倫の泥沼化が生んでしまうリスクとは

 法的なリスクは前述の通りだが、不倫には別のリスクもたくさんある。

「有名人は、報道されることで社会的信用が落ちたり、現在の地位を追われたりするケースがあります。また、職場内での不倫の場合、会社から処分を受けることもあります。以前、バスの運転手とバスガイドが不倫をした事例がありましたが、この運転手は懲戒免職となりました」

 教師や国家公務員、地方自治体の職員といった公務員は、特にこういったリスクがあるという。

 なお、筆者の知り合いである医師に「不倫が職場で発覚した場合のリスク」を聞いたところ、彼はこんなことを話してくれた。

「医者や看護師などが病院内で不倫していた場合、それが発覚すると処分されますね。人材不足なので、降格や配置換えといった処分が多いようですが。実際にそういったケースを何度も見ています」(30代男性)

 さらに、不倫のリスクはこういったものに留まらないと、長谷川氏は言う。

「非常に怖いのは、不倫の別れ話がもつれたり、相手に恨まれたりして、泥沼化する場合です。たとえば、『別れ話から片方がストーカー化して相手の職場に不倫の事実をバラす』ことや、本当かどうかは別として『強姦をされたと刑事訴訟を起こす』といったケースがあります」