なぜ「冷暖房はつけっぱなし」が一番いいのか?

 ここは次のように考えるべきです。

「夏や冬にエアコンをつけないで寝るのは、1日の終わりに再度、仕事に出て行くようなもの」

 とても快適とはいえない温度の中で寝るわけですから、寒すぎれば鳥肌が立ち、暑すぎれば寝汗をかきます。

 そのどちらも、脳、とくに自律神経に過度の負担をかけることになるのです。

 自律神経は、寒いときは皮膚や血管を収縮させて体の熱が奪われないようにし、暑いときは皮膚や血管を拡張して血流を促し、体の熱を放出しやすくします。

 汗の働きも重要で、暑くて汗をかくと気化熱が体の熱を奪い、体温を下げてくれます。この発汗を促しているのも自律神経(交感神経)です。

 日本では、夏の暑さをしのぐため、家の前や道路に打ち水をする習慣がありますが、それは人間の体表面で起きていることを真似ているわけです。