現在および将来の経済的な対策も含めて、もし財産を国庫に帰属させたくないという場合は、さまざまな選択肢の中から自分が一番好ましいと思うものを選び出すように準備しておきましょう。

遺言を積極的に使おう!
老後の生活を託せることもある

 私の事務所で遺言を作成しようとする方には、なぜか妙齢の女性が多くいらっしゃいます。自分の人生を真剣に考えて、これからの準備をいまのうちにしておこうという方々です。

 その多くは独身を通され、社会でご活躍し経済的にも自由度が高く、元気なうちに将来の不安を払拭しておきたいと考えています。

 とくに子供がいない場合には、誰かに自分の将来の支援をしてほしいと思い、甥や姪に資産を相続させる代わりに、あとは頼むわねと、ドライでクールに自分の老後を託されます。時代を切り開いてきた彼女たちの発想は、今後ますます共感を得て、時代の主流になるかもしれません。