なぜ雇用はここまで厳しくなるのだろうか。大きな理由はこれからあまり経済成長が期待できないからだ。経済成長率は2000年代平均はマイナスであり、今後も経済成長率は+0.5%程度(2010年代平均)と見込んでいる。このように経済成長が期待できないと、多くの企業は収益増加が見込めないので、雇用を増やそうとする企業は少なくなる。

 むしろ生産性の向上などによる雇用減少の効果が強く見られる。日本は人口減少社会に入り、働く人の数も減るはずだが、それ以上に経済低迷や生産性向上による雇用減少が大きいと予測した。

 この問題に対しては、経済成長を促進させることが解決策だが、それはなかなか難しいのが現実だ。経済が停滞し続ける場合を前提として、雇用や働き方はどうしていくべきかを考える必要が出てくるだろう。

業種や職種をまたいだ
人材移動が活発化

 次に、(2)「製造業で働く人は減り続け、サービス業で働く人は増え続ける。製造業で働く人は男性が多いので、男性の働く場の確保が課題になる」について説明したい。我々の予測では産業ごとの働く人(就業者)の推移は図1のようになる。

 製造業・建設業は、2010年1550万人から2020年1149万人と約400万人減少する。製造業・建設業は大幅に減少するのに対して、情報・サービス業は2010年2824万人から2020年3098万人へと増加する見込みだ。また、職種ごとの予測では、労務職などのいわゆるブルーカラーが減少し続け、その一方で、専門職・技術職、サービス職は2020年にかけて増加する見込みである。