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本来、「老齢基礎年金」は65歳以降に支給されるもの。だが、希望すれば60~64歳時に前倒しで(繰上げして)受け取り始めることも可能だ。ただし、受け取り期間が長くなるため、毎年の年金額は減少してしまう。
加えて、繰り上げると他にも不都合が生じる。たとえば、繰上げを実施してから65歳になるまでに一定の障害基礎年金の受給対象となったとしても、これを受けることができない。また、その間に妻が夫と離別・死別したときの寡婦年金の受給権を失ってしまうのだ。
こうした点を踏まえれば、できるだけ繰上げは選択しないのが賢明。定年後も働く道を選んだほうが明るい展望が開けるのは確かだろう。
【受け取り総額の損益分岐点は?】
繰上げ支給 1ヵ月あたり0.5%減額
繰上げ年数 減額率 いつまでならトクか
1年 6.0% →80.8歳
2年 12.0% →79.8歳
3年 18.0% →78.8歳
4年 24.0% →77.8歳
5年 30.0% →76.8歳