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世界トップ企業の大胆不敵なサプライチェーン

東南アジアで事業を成功させるには
大胆な投資スタンスの変更が必要だ

PwCコンサルティング
【第7回】 2017年11月29日
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成長に向けた新しいフレームワークが必要

 各企業は単なる生産拠点としての拠点配置ではなく、新規市場参入、イノベーティブな製品やサービスの導入、顧客にとってより魅力的な価値の創造といった視点での拠点及び機能配置が必要となっている。自社の優先的な課題や差別化の源泉となる領域を再定義した上で、プロセスの改善も含めコスト構造改革を実行することで資金を確保し、未来の成長への投資につなげていくことがポイントとなる。また、改革を継続的に実施していくために、組織/業務の再編成を同時に進めていく、これが「Fit for growth」(成長への変革)の考え方である(図1参照)

出典:PwCコンサルティング

 「Fit for growth」を構成する要素は以下の3つ。それぞれの項目についてもう少し詳細を見ていこう。

1.差別化されたケイパビリティ(組織能力)の構築
2.コスト構造の最適化
3.成長のための組織再編

優先事項を明確にする
――差別化されたケイパビリティの構築

 差別化の源泉となるケイパビリティ構築のポイントは優先事項を決めることである。責任ある立場で会社を運営されているトップの方々は、企業の運転資金や人的リソースは限られていることを認識しており、その中で最も重要なテーマに対して投資を行う必要があると理解している。

 実際のところ投資する対象は、市場や製品に目を向けた攻めの領域だけではなく、現在会社が直面している守りの領域も含まれる。東南アジアにおいては、「M&A後の業務統合」「グローバル人材の活用」「不正のリスクへの対応」といった課題が挙げられる。

 差別化の源泉となる領域および対応が必要な課題に対して優先順位をつけ、しっかりと投資を行って1つ1つクリアしていくことが重要である。多くの企業においては、優先順位をつけ対応は進めるものの、リソース(ヒト、モノ、カネ)の投入が不十分であるため、中途半端な対応で終わってしまい、結果本質的な課題解決に至っていないケースが散見される。また、長期的な視点が欠落する傾向がある。

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世界トップ企業の大胆不敵なサプライチェーン

どのような業界にいようとも、戦略を遂行することは難しくなっている。IoT、AI等技術の進歩は私 たちの価値観を変え、顧客の価値観もまた著しく進化している。競争相手は全く新しい事業モデルを構築し、挑戦してくる。これまでの常識が変わっているのだ。これはリーダーシップを担うすべての人に共通する課題ではなかろうか。 本連載では企業が戦略を実行するために必要なオペレーションの最新モデルを取り上げ、グローバル市場で生き残る企業の条件を探る。

「世界トップ企業の大胆不敵なサプライチェーン」

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