買いたいのに買わない
「買いたい弱気」の人々
最近のように株式市場が活況を呈してくると、投資家のタイプはだいたい3通りに分かれてくる。
まず一つ目は、強気になって行け行けドンドンで、投資金額を増やしていくタイプ、二つ目は、株価の水準や企業業績といったファンダメンタルズを冷静に判断し、割高であると思ったら様子を見るか、場合によっては売りのポジションを持つタイプだ。
筆者の経験からこの二つのタイプを比べてみると、だいたいにおいて前者のパターンは最終的に損することが多く、後者のパターンは大儲けこそできなくても比較的安定的に収益を上げている人が多いようだ。
問題は三つ目のタイプである。どんなタイプか一言で言うと「相場に乗り遅れ、ただ様子を見ているだけの人」たちである。現在の状況を見ても、案外このタイプの投資家が多いように思える。
彼らの特徴は、概して、もっともらしい“弱気”なことを言うことだ。「今はこんなに上がっているけど、そのうち下がるに違いない」「いつまでもこんな相場が続くはずはない。どこかで必ず下がるはずだ」「もうそろそろ下げは近いぞ」といった具合だ。