すると、分母が膨らんで銀行の自己資本比率は下がってしまう。となれば、新規制の対象である3メガは保有する地銀株を売りに出すのではないかという思惑が働き、株価が下がったのだ。

ガバナンス面でも包囲網

 中でも金融関係者の注目を集める銘柄が、みずほフィナンシャルグループ(FG)傘下のみずほ銀行が15%の株を保有する(9月末時点)、千葉興業銀行だ。

 他の2メガは規制強化を見据えて、保有する地銀株の売却を着々と実行。三井住友FGは、みなと銀行(兵庫県)と関西アーバン銀行(大阪府)をセットでりそなホールディングスに売却することを決定。12月1日には、三菱UFJFG傘下の三菱東京UFJ銀行も、保有するほぼ全ての愛知銀行の株を売却すると発表した。

 そのため、残るみずほFGの出方に注目が集まっている。特に、千葉県という多くの地銀がうらやむ地盤を持つ千葉興業銀行は、かねて地銀再編で名前が挙がる人気銘柄だったからなおさらだ。

 また、コーポレートガバナンス(企業統治)の面からも、株を持つ側と持たれる側がなれ合いの関係になりかねない持ち合い株に対しては包囲網が狭まりつつある。

 こうした状況が醸成される中、「地銀株に売りを浴びせようと待ち構えている市場参加者は多い」(市場関係者)。ここ数年で再編が相次ぐ地銀への注目は、今後も続きそうだ。

(「週刊ダイヤモンド」編集部 鈴木崇久)