顧客のIDを把握し
エンゲージメントさせる

小泉 もちろんです。収益で言えば、一人ひとりのお客さんのIDを把握して“エンゲージメント(結びつき)”させていって、チケットと合わせてグッズを買っていただくとか、そもそもチケットについても、需給によって価格を変化させる“ダイナミックプライシング”をやれたら面白いと思うんですよね。

Photo by Y.K.

岡田 僕は年齢からしてITには強くないのですが、ITやAIを使ってファンエンゲージメントしていく時代だとは感じています。IDの話で言えば、抽選会をやってお客さんの名前を書いてもらって情報をいただくとか、もうそんな時代じゃない。スタジアムでWi-Fiを飛ばしてしるのも、アクセスしてもらって情報を蓄積したいから。

小泉 地方だから可能性があると、僕は思うんです。大きな都市になるとスポーツ以外にもいろいろなエンターテインメントがありますよね。観戦した後に「じゃあここに行こうか」みたいな話になる。でも地方は、そうじゃない。エンターテインメントのコンテンツが乏しい分、逆にスタジアムには可能性があるということ。試合後も過ごせる場所を提供できれば、ビジネスになります。

岡田 イタリアのユベントスは6万5000人収容のスタジアムから、4万人収容の複合型スタジアムに切り替えました。すると、以前はスタジアムから100マイル(160キロメートル)離れたところから来た人が10%以下だったのが、今では55%まで上がったそうなんです。サッカーが大好きなイタリア人でさえ、サッカーを見るために100マイル以上離れるとやってこないのが現実です。

 そういう意味では、遠いところから来てもらうには半日過ごせる“場”を提供しなきゃいけない。今治もサッカーだけに興味があって来場する人自体、少ないんです。今治市街は閑散としているかもしれないけど、ここに来たらにぎわいはある。ファン同士で交流や絆も生まれてくる。だから、“フットボールパーク”にして、サッカーを知らない人でも楽しめる場にしたい。

小泉 なるほど。