企画とは「記憶の複合」です。ということは、企画をする段階で2個以上のものが組み合わされていなければなりません。「一石一鳥」では当たり前、少なくとも一石二鳥、できれば一石「多」鳥を狙わなくては。まさにこの考え方を実践して企画した、ある雑誌連載のエピソードをお話しします。
自ら仕掛けをつくり自分をはめ込む
新しい映画を観たり、舞台を観たりすると、いいなぁ、面白いなぁといつも思います。もっともっと、いろいろなものを積極的に観に行く機会をつくらなくちゃダメだ、と思い知らされます。
でも、なかなか時間がつくれない。そこで僕はどうするのか。
これは自分は企画好きな人間だなぁと思ってしまう話なのですが、自ら仕掛けを考えて、そこに自分をはめ込んでしまうのです。
たとえばかつて、エンターテインメント情報誌から連載の話をいただいたことがありました。
そこで思いついたのが、自分自身が映画や舞台を観に行かざるを得なくなる仕掛けをつくること。
おちまさと
1965年、東京都生まれ。プロデューサー。1987年「天才・たけしの元気が出るテレビ!!」の放送 作家オーディションに合格し、番組の総合演出・テリー伊藤氏に師事し放送作家デビュー。「学校へ行こう!」「仕立屋工場」「音楽寅さん」「空飛ぶグータ ン」など数々のヒット番組で企画・演出・プロデュースを手がける。WEBサイトやSNSゲーム、ファンションからマンションまで、さまざまな分野で、企業ブランディングやコラボ企画のプロデュース、デザインを行うなど、ジャンルを超えて幅広く活躍。雑誌や書籍では数多くの対談でインタビュアーを務める「対談の名手」として、またブログやツイッターが高いアクセス数を誇る情報キュレーターとしても知られている。著書に『企画の教科書』シリーズ、『初対面の教科書』『時間の教科書』(以上NHK出版)、『小沢一郎総理(仮)への50の質問』(扶桑社)、『相手に9割しゃべらせる質問術』(PHP新書)などがあ る。
オフィシャルブログ:http://ameblo.jp/ochimasato/
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