受け身のインタビューでなく
逆の立場になれるのが新鮮

 この連載は読者からも好評で、4年も続きました。

 さらに、登場していただいた俳優さんや監督さんからも喜んでもらえるいい企画でした。

 映画のPRのインタビューというと、たくさんのメディアが押しかけますが、だいたい聞かれることは似たようなもの。映画についてのコメントを数十分もらうことが一般的で、同じようなインタビューが、朝から何十本と入っていたりするのです。

 これではどんなにインタビュー好きの人でもウンザリしてしまうでしょう。しかし、それも仕事ですから、真剣にやらなければいけません。

 そんな中、インタビューを受けるのではなく、映画について売り込んでほしいと言われる。「なんだそれは?」と思ったことでしょう。

 でも、これが彼らにとって面白いようでした。いつもの受け身のインタビューとは逆の立場になれるのが、新鮮だったのです。

 もちろん僕にとっても、このうえなく楽しい企画でした。

 もともと僕は映画も舞台も大好き。さらに、世界の超一流の人たちから裏話が聞ける。しかも「珍しい企画だ」と言って楽しんでくれるのですから。