景気動向は依然として不透明なまま2012年を迎えた。
2011年12月15日に発表された日銀短観の業況判断を見ると、製造業の大企業、中堅企業、中小企業すべてにおいて、足元や先行きの「良い−悪い」がマイナスとなった。一方、非製造業では、中堅企業および中小企業はマイナスであるが、大企業はプラスとなっている。
このような景況感のなか、就職活動をする2013年卒業予定者の採用見通しは、どのようになるか。2011年12月20日ワークス研究所が発表した「ワークス採用見通し調査」を中心に、新卒採用の見通しを見ていこう。
2013年卒者の採用数は増える!?
2013年卒者の採用見通しは(図表1)、2012年卒業者の採用より「増える」(10.4%)が「減る」(6.4%)を上回った。この傾向は2年連続となり、調査を開始した5年前から見ると(図表2)、2010年卒より上向いてきていることがわかる。
しかし、2012年卒業者の採用と「変わらない」は半数で、また、4社に1社が「わからない」とあり、今後の景気動向によっては、大きく左右される可能性もある。
【図表1】2013年卒業者の新卒採用見通し(大学・大学院生)
【図表2】「増える−減る」のポイント経年比較(大学・大学院生)