パチンコ・スロット愛好者という20兆円市場が眠っている日本。この莫大な市場に、今、スマホ1台でできるギャンブルである「オンラインカジノ」が攻勢をかけ始めている。DOL特集「地下経済の深淵」5回目は、オンラインカジノの現状と、ビジネスチャンスを見いだし群がる闇世界の人々を追った。(ダイヤモンド・オンライン編集部「地下経済問題取材班」)
サラリーマンや飲食店店員も
遊びに行く「違法カジノ」
忘年会シーズンで賑わう師走の歌舞伎町。行き交う人混みの中、案内人の後について向かったのは、裏路地にあるひっそりとした雑居ビルだった。
指紋認証のドアが開かれると、そこにはある種、異様な光景が広がる。電子タバコの煙が充満するフロアには、スロット台やパソコンに向かう派手な格好のいかにも夜の商売の男たち。そう、ここはパチンコ店でもネットカフェでもない、「違法カジノ」だ。
「ウチは『闇スロット』と『インカジ』専門。キャッチとかホストとか裏社会の人間も多いけど、サラリーマンや飲食のカタギのお客さんも遊びにくるよ」
匿名を条件にインタビューに応じてくれた店長は、そう語る。