書籍『マネジャーとして一番大切なこと』で身に付く、マネジャーの必須能力とは?
マネジャーとして一番大切なことは何か?
それは、「応援される存在」になることです。
そもそもマネジャーは、1人で存在することはできません。チームのメンバーがいて初めてマネジャーになれる。もっといえば、チームのメンバーが承認してくれて初めてマネジャーになれます。
このとき、チームのメンバーから「応援される存在」になれるかどうかが、マネジャーとしての成功を大きく左右します。なぜなら、マネジャーの成功の鍵は、実はチームのメンバーが握っているからです。
勘違いしてはいけないのは、強いマネジャーになろうとしてしまうことです。リーダーといえば、強いリーダーシップでチームをぐいぐい引っ張らなければいけない、などと考えてしまいがちです。
私も、最初はそうでした。でも、それではマネジャーとして成功できなかったのです。
それより、部下がマネジャーを応援しようという意識を持ち、自らが勝手にやるべきことをやっているのが、理想の組織、強い組織なのです。
それを私自身、たくさんのマネジャーを研究する中で、また実体験の中で実感してきました。
私がプルデンシャル生命にいた約28年の間に、会社は飛躍的な成長を遂げました。プルデンシャル生命は、新規の保険契約では最下位から日本トップクラスになっています。
契約数だけではありません。ライフプランナーの生産性(1人当たり保険手数料)や平均年収でも群を抜いています。私は後にアメリカ本社で3年間、働くことになり、いろいろなデータを調べましたが、これらは世界の保険会社の中でもトップであると確信しました。プルデンシャル生命は、どの資料をとっても他の追随をまったく許さない、世界ナンバー1の保険会社になっているのです。
こうした輝かしい会社の実績に、私がマネジャーとしてやってきたことが少なからず寄与していると自負しています。
本書は、そうした経験をベースに、リーダーシップのあり方、組織づくりやマネジメント、採用の方法、組織の立て直しについてまとめています。
「応援されるマネジャー」へと変わり、強い組織を作るためのさまざまな考え方、コツをご紹介していきます。私自身は営業のマネジャーでしたが、営業チームを率いるリーダーのみならず、すべてのマネジャーに、きっとお役立ていただけると思います。
世の中には、特別なリーダーシップ能力を持っている人もいます。そういう人は、その能力を使って仕事を推し進めていけばいいのだと思います。しかし、そんな人は実のところ、ほとんどいません。おそらく多くの人は、普通の人です。
しかし、普通の人がきちんと基本通りにやれば、私は誰でも成功できると思っています。大事なことは、やるべきことをきちんとやり続けること。そして、周囲に応援されること。それが、成功を呼び寄せるのです。
読者の皆さんが、本書でお伝えした内容を実践し、人生を豊かにしてくれることを心から願っています。