ネット時代だから社長に
直接メッセージだってできる

 ならば学生はなおさら、人事とのコネクション作りに精を出すべきなのだ。

 内定というゴールに向けて、企業人とのネットワークを広げていく方法はいくらでもある。前述のOB訪問やインターンをはじめ、企業主催のイベントや経営塾、キャリアセミナー、さらに新卒エージェントに登録するのも一つの手だろう。

 さらに上田氏は、インターネット時代の今こそ、もっと人の心に刺さるような“空中戦法“を使うべきだと主張する。

「過去、どうしても行きたかった某テレビ局のビルの前で自分の名刺を配って回ったり、大手商社の海外法人に飛び込み応募をして、現地経由で内定を得た学生もいました。それに今の時代は、SNSで社長に直接、想いの丈をダイレクトメッセージで送ることもできれば、投稿履歴から行きつけの場所を調べて会いに行くことだって出来ます」

「私も経営者だから分かりますが、そんな学生がいたら『お、コイツ面白いし、なかなか根性あるな』と可愛く思えてきますよ。新卒時の就職活動では、人生の50%が決まってしまうと私は思っています。だからこそ学生は、もっとなりふり構わず、あらゆる手段を使って人脈を作るべきなんです」

 ちなみに筆者の業界のように、どこかの雑誌の編集長とたまたま同じ銭湯の常連同士だっただけで、簡単にその会社で働けてしまうというケースもある。ただし、偶然だけでは職場の質は保証されないことは言うまでもない。