◇明確なビジョンを持つ

 最近は、「起業」がキャリアにおける選択肢の一つとして明確に意識されるようになった。孫正義氏(ソフトバンクグループ創業者)、南部靖之氏(パソナグループグループ代表)、澤田秀雄氏(H.I.S.代表取締役会長兼社長)の3人は、かつてベンチャー三銃士と呼ばれていた。この3人の成功の背景には共通して、信念とパッション、「自分は何をやりたいか」という明確なビジョンがあった。

 もちろん、現時点で「やりたいことがない」という人もいるだろう。竹中氏は、「楽しそうと思えることをまずはやってみればいい」という。続けているうちに自分の考えがまとまってきて、「本当にやりたいこと」が明確になってくるからだ。

一読のすすめ

 要約では、時代の流れ、老後のお金の不安、これからの働き方というテーマを中心に取り上げた。他にも、アメリカのトランプ現象や医療問題、東京オリンピックなど、私たちが日頃ニュースで耳にする問題の本質に両氏は踏み込んでいる。読後には、政治・経済への新しい見方を手に入れていることだろう。今後の人生やキャリアについて思索したい方には、ぜひ知の巨人の対談をお読みいただきたい。

評点(5点満点)

総合3.8点(革新性4.0点、明瞭性3.5点、応用性4.0点)

著者情報

竹中平蔵(たけなか・へいぞう)

 1951年、和歌山生まれ。一橋大学経済学部卒業後、日本開発銀行入行。大阪大学経済学部助教授、ハーバード大学客員准教授、慶應義塾大学総合政策学部教授などを経て、2001年より経済財政政策担当大臣、金融担当大臣、総務大臣、郵政民営化担当大臣などを歴任。現在、東洋大学国際地域学部教授、慶應義塾大学名誉教授。ほか、公益社団法人日本経済研究センター研究顧問、アカデミーヒルズ理事長、(株)パソナグループ取締役会長、オリックス(株)社外取締役、SBIホールディングス(株)社外取締役、世界経済フォーラム(ダボス会議)理事などを兼職。

出口治明(でぐち・はるあき)

 ライフネット生命創業者。1948年、三重県生まれ。京都大学を卒業後、日本生命に入社。企画部などで経営企画を担当するとともに、生命保険協会の初代財務企画専門委員長として、金融制度改革・保険業法の改正に従事する。ロンドン現地法人社長、国際業務部長などを経て、同社を退職。2008年にライフネット生命保険株式会社を開業した。2018年1月より、立命館アジア太平洋大学(APU)学長に就任。

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