トランプ米大統領は鉄鋼やアルミの輸入製品に高関税をかける方針を打ち出した。日本は中国や欧州の報復合戦への拡大を抑える役割を果たせるか?(写真はイメージです)

 トランプ米大統領が1日、鉄鋼に25%、アルミに10%の高関税をかける方針を打ち出した。最大の標的とされる中国だけでなく欧州などからも反発が一斉に起きた。報復合戦になるのだろうか。

 前回(1月10日付け)のコラム「朝鮮半島有事や高齢化で米国の『双子の赤字』は甦るか」で、米国の「双子の赤字」の可能性を論じた。その際の結論は、「財政ファイナンスには懸念があるが、経常赤字が深刻化する可能性は当面低い」というものだった。

 だが経常赤字問題は、トランプ大統領の政治的な思惑、打算から予想を超える形で進み始めたようだ。

秋の中間選挙をにらんだ
政治的打算が優先

 先日の議会証言で連邦準備理事会(FRB)のパウエル議長が説明したように、実は米国の輸出は世界経済の成長加速に伴って足許ではむしろ拡大している。

 さらに、そのことが国内の設備投資の回復に勢いをつけているだけでなく、中長期的にも、生産性の上昇を通じて経済成長率を押し上げることが期待される。